ウィリアムズ症候群における傾きの認知:識別と統合
Orientation perception in Williams Syndrome: Discrimination and integration.
Palomares M, Landau B, Egeth H.
Psychological and Brain Sciences, Johns Hopkins University, 3400 N. Charles Street, Baltimore, MD 20874, USA.
Brain Cogn. 2009 Feb 20. [Epub ahead of print]
ウィリアムズ症候群は希少神経発達疾患であり、7番染色体の遺伝止欠失によって生じ視空間認知能力に顕著な弱点を有する。現在行っている研究では、ウィリアムズ症候群において方向の認知がどの程度視空間能力障害に与えているかを探索している。実験1において、ウィリアムズ症候群患者と3〜4歳の正常な子どもの両方で、同程度の方向弁別閾を有し、対角線上の位置関係(+/-45度)にある目標を鏡像誤認する傾向も同程度であった。実験2において、方向の識別能力が成熟していないことが、配向した要素を統合する能力を必要とする課題の成績に影響を与えるかどうかを確認した。配向した外形を検出する課題におけるウィリアムズ症候群患者の感受性は、3〜4歳の正常な子どもの感受性より高く、成人の感受性と有意な差はなかった。合わせて考えると、これらの結果からは方向の識別および統合能力は、正常な発達においては異なる成熟奇跡をたどること、ウィリアムズ症候群においては障害に対する影響度が異なることを示唆している。これらの結果はかなり異なる視空間メカニズムの存在の可能性を反映している可能性がある。
(2009年4月)
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