ウィリアムズ症候群および典型的な発達をした人の隠喩的言語理解能力の発達



The development of metaphorical language comprehension in typical development and in Williams syndrome.

Thomas MS, Van Duuren M, Purser HR, Mareschal D, Ansari D, Karmiloff-Smith A.
Developmental Neurocognition Lab, School of Psychology, Birkbeck College, University of London, London WC1E 7HX, UK.

比喩的言語理解領域を道具として利用し、ウィリアムズ症候群および典型的な発達をした人の言語と認知の発達相関を調べた。VosniadouとOrtonyの研究を拡張し、非字義的な相似性やカテゴリーに関する知識を、典型的な発達をした子ども117人(4歳から12歳)、典型的な発達をした大人19人、ウィリアムズ症候群の子ども15人(5歳から12歳)、ウィリアムズ症候群の大人8人について調べた。被験者は2つの文章のうちの1つ(例:「太陽は__のようだ」、あるいは「太陽は__と同じ種類だ」)を選択し、対象の単語と字義的・概念的・機能時に似ているもの、およびまったく異なるものの(それぞれ、月・オレンジ・オーブン・いす)のリストから単語の組み合わせを選んで相似性やカテゴリーを表現した文章を完成させることを求められる。この結果、ウィリアムズ症候群は比較的言語能力が良いにもかかわらず、この症候群の患者は比喩言語比較において、正常とは異なり抽象度の低い知識を利用している可能性がある。

(2010年3月)



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