ADHDと遺伝子疾患



ADHD and genetic syndromes.

Lo-Castro A, D'Agati E, Curatolo P.
Department of Neuroscience, Paediatric Neurology Unit, "Tor Vergata" University of Rome, Italy.
Brain Dev. 2010 Jun 21. [Epub ahead of print]

注意欠陥/多動性障害(ADHD)様の性格が遺伝子疾患として知られる幅広い症候群に高頻度で見られることが報告されています。本論文で我々は、脆弱X症候群、神経線維腫症1型、ディジョージ症候群、結節性硬化症、ターナー症候群、ウィリアムズ症候群、クラインフェルター症候群などの遺伝子疾患とADHD徴候との間の遺伝子的、あるいは神経生物学的関連を概説する。個々の症候群はそれぞれ異なった複数の分子機能を有する遺伝子異常に起因するが、これらの異常が生物学的経路や神経回路など下流に影響を与える共通的な効果をもたらし、結果としてADHD徴候の表現型につながる。ADHDを早期に発見することは早期治療につながり、遺伝子症候群をもつ子ども達に良い影響をもたらす可能性を有する

(2010年6月)



目次に戻る