自閉症とウィリアムズ症候群の顔認識における空間周波数バイアスの発達
Brief Report: Developing Spatial Frequency Biases for Face Recognition in Autism and Williams Syndrome.
Leonard HC, Annaz D, Karmiloff-Smith A, Johnson MH.
Centre for Brain and Cognitive Development, School of Psychological Sciences, Birkbeck, University of London, Malet Street, London, WC1E 7HX, UK,
h.leonard@psychology.bbk.ac.uk.
J Autism Dev Disord. 2010 Oct 14. [Epub ahead of print]
本研究は自閉症とウィリアムズ症候群の対照的な顔認識が発達期間にわたって獲得した空間周波数バイアスによって説明できるかどうかを調べた。普通に発達した子ども、およびダ自閉症とウィリアムズ症候群のからなるグループに対して、高・中・低域の空間周波数をマスクされた状態で顔認識を実施した。全グループで中域帯にむけて徐々に特殊化を見せる。しかし、発達し終えた対照群と自閉症のグループでは高周波数の利用が減少している一方で、ウィリアムズ症候群のグループではこの周波数帯に対するバイアスはどの発達段階においてもみられない。これらのデータは典型的な結果は非典型的な発達プロセスから出現していることを表すことを示していて、発達障害の研究において症候群横断的な調査研究の重要性を明らかにした。
(2010年10月)
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