認知発達の神経基礎



乾 敏郎、永井 知代子、小川 健二
京都大学
科学技術振興機構 ERATO 浅田共創知能システムプロジェクト
心理学評論 Vol 53 No.2 169-195(2010)

生後9カ月から24カ月までの神経発達基盤に関して考察を行い、コミュニケーション障害の発達モデルを提案する。最初に、この時期に急速に発達する認知機能、すなわち共同注意、他社動作模倣、および言語獲得を社会性やコミュニケーションに焦点を当てる。次に、自閉症とウィリアムズ症候をコミュニケーション障害およびその神経基質の自邸として紹介する。様々な視点からこれらの障害の基礎をなしている機構を検討するとともに、自閉症とウィリアムズ症候群にみられる障害を説明できるモデルを提案する。

(2011年10月)



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