ウィリアムズ症候群における色の弁別と分類



Colour discrimination and categorisation in Williams syndrome.

Farran EK, Cranwell MB, Alvarez J, Franklin A.
Department of Psychology and Human Development, Institute of Education, University of London, United Kingdom. Electronic address: E.Farran@ioe.ac.uk.
Res Dev Disabil. 2013 Jul 30;34(10):3352-3360. doi: 10.1016/j.ridd.2013.06.043.[Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群の患者は腹側視覚経路に比べて背側視覚経路の機能に障害が存在する。そのためウィリアムズ症候群の腹側視覚経路の機能には注意が払われてこなかった。腹側経路の優勢な機能の一つである色処理について、初めて19人のウィリアムズ症候群患者に対して調査を行った。色の弁別はファーンズワース・マンセル100ヒューテストを用いて評価した。色の分類は標本一致テストと色名テストを用いて評価した。色の違いに関する知覚における大きさの感度を測定する視覚探索課題も行った。その結果、ウィリアムズ症候群の患者は暦年齢を一致させた正常に育った対照群被験者に比べて色の弁別能力は劣っていることが判明したが、非言語能力を一致させた正常に育った対照群被験者とは同等の能力を示した。対照的に分類はウィリアムズでは正常であるものの、色の違いに関する知覚における大きさの感度については減少していることを示す証拠が見つかった。

(2013年8月)



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