ウィリアムズ症候群の成人を対象にした見知らぬ人に対する護身トレーニングプログラムの評価
Evaluation of a stranger safety training programme for adults with Williams syndrome.
Fisher MH.
Vanderbilt Kennedy Center, Vanderbilt University, Nashville, TN, USA.
J Intellect Disabil Res. 2013 Dec 16. doi: 10.1111/jir.12108.
背景:
ウィリアムズ症候群の患者は見知らぬ人への社交性が高まり、社会的脆弱性の増加につながると報告されている。実生活においてウィリアムズ症候群の成人が見知らぬ人に対してどのように接触するかを調査した研究はなく、この集団を対象とした見知らぬ人に対する護身技術を教えるための介入プログラムも存在しない。
手法:
21人のウィリアムズ症候群患者が3日間の行動技能トレーニングに参加し、見知らぬ人に接近したいという誘惑への対処方法を学んだ。サクラの見知らぬ人が被験者に近づき、誘惑を行い、被験者の反応を見るという現実的な場面を設定して技能獲得を評価した。
結果:
介入を行う前は被験者の14%が見知らぬ人から遠ざかった。被験者はロールプレイを通じて正しく技能を使えるようになった。トレーニング終了後は、現実的な場面において評価したところ、被験者の62が%「拒否を示し」で遠ざかり、14%だけが見知らぬ人と一緒に出掛けることを認めた。
結論:
ウィリアムズ症候群の患者は見知らぬ人からの危険にさらされているが、その誘惑に正しく対応することを学ぶことができる。様々な状況に応じた護身技術を利用可能にするためにはさらなる研究が必要である。
(2013年12月)
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