ウィリアムズ症候群における体の一部に的を絞った繰り返し行動に対する習慣逆転治療法:症例研究



Habit Reversal Therapy for Body-Focused Repetitive Behaviors in Williams Syndrome: A Case Study.

Conelea CA(1), Klein-Tasman BP(2).
(1)Rhode Island Hospital/Alpert Medical School of Brown University, Providence, RI, USA. Bradley/Hasbro Children's Research Center, Coro West Suite 204, 1 Hoppin St., Providence, RI 02903, USA.
(2)University of Wisconsin-Milwaukee, Milwaukee, WI, USA.
J Dev Phys Disabil. 2013 Dec 1;25(6). doi: 10.1007/s10882-013-9335-3.

ウィリアムズ症候群は遺伝子神経発達疾患であり、認知面および行動面の表現型がはっきりと特徴つけられている。これまでの研究によればこの疾患の集団においては精神病理的症状の発生頻度が高いことが一貫して示されている。しかし、ウィリアムズ症候群患者に対して経験に裏付けられた心理社会学的介入方法を適用した事例の研究はほとんど行われていない。本研究はウィリアムズ症候群の子どもにみられる体の一部に的を絞った複数の繰り返し行動の治療に習慣逆転治療法を適用した例を報告する。習慣逆転治療法は体の一部に的を絞った繰り返し行動を対象とした認知−行動介入法として確立された手法であるが、発達障害を有する集団に対して用いられることは多くはない。ウィリアムズ症候群の行動的および認知的表現型に合わせるために病因学的情報を基にして習慣逆転治療法を改訂した。この結果、習慣逆転治療法はこの患者集団にとって有意義であることが示唆されている。

(2013年12月)



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