ウィリアムズ症候群における側性優位性は認知および言語と関連している



Lateral preference in Williams-Beuren syndrome is associated with cognition and language.

Perez-Garcia D(1), Flores R, Brun-Gasca C, Perez-Jurado LA.
Author information:
(1)Unitat de Genetica, Departament de Ciencies Experimentals i de la Salut, Universitat Pompeu Fabra, 08003, Barcelona, Spain.
Eur Child Adolesc Psychiatry. 2014 Nov 28. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群は遺伝学的には神経発達疾患と定義されており、不安症・超社交性・貧弱な視空間技能・比較的維持された言語などが特徴的な特定の認知神経科学的プロフィールを合併する知的障害を呈する。今回我々は分子的検査で確定診断を受けたウィリアムズ症候群患者69人(男性40人、女性29人、年齢範囲は5-47歳)の側性優位性を同定し、認知・行動問題・行動表現型の主要要素・特定の分子変異(7q11.23領域欠失のサイズと両親起源)との相関関係を探索した。側性優位性(手、足、目、耳)と神経行動的特徴(知能指数(IQ)、社会性、視空間構成、物語技能、行動)は一連の試験と両親の面接から評価した。ウィリアムズ症候群患者のうちかなりの割合で左利きあるいは左右両利き(それぞれ26%と19%)を示す。手・足・耳の側性優位性は知能指数と有意な相関を示し、左右両利きの患者は、左右の利きが確定している被験者に比べて全体知能指数、特に言語知能指数が低い値を示す。接近性・視空間能力・行動問題・分子変異は側性優位性と相関を有しない。この結果によれば、他の神経発達疾患と同様にウィリアムズ症候群患者にはかなりの割合で側性が固まっていない人が存在すること、そして側性優位性を正しく確立することが認知や言語にとって重要であるという考えを補強する。

 (2014年12月)



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