ウィリアムズ症候群及び自閉症のこどもの感情に対する感受性のパターン:自律神経系の反応性と社会的機能の関係



Patterns of Sensitivity to Emotion in Children with Williams Syndrome and Autism: Relations Between Autonomic Nervous System Reactivity and Social Functioning.

Jarvinen A(1), Ng R, Crivelli D, Neumann D, Grichanik M, Arnold AJ, Lai P, Trauner D, Bellugi U.
Author information:
(1)Laboratory for Cognitive Neuroscience, The Salk Institute for Biological Studies, 10010 North Torrey Pines Road, La Jolla, CA, 92037-1002, USA, pasley@salk.edu.
J Autism Dev Disord. 2015 Mar 24. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群と自閉症スペクトラム障害は非定型的な社会−感情機能と関係がある。情動的な視覚刺激を用いて自律的反応性と感情の同定を行ない、社会的反応尺度を用いて社会的機能のレベルを確定させることで、ウィリアムズ症候群と自閉症スペクトラム障害の子どもの計測を行い、正常に発達した対照群と比較して症候群に特有の特徴、あるいは症候群で一般的にみられる特徴かを調べた。自閉症スペクトラム障害の子どもは顔に対する反応で覚醒度が最も高く、異なる感情表現に対する自律的反応には差異が見られなかった。これはウィリアムズ症候群や正常に発達した対照群ではみられない。ウィリアムズ症候群のグループは中立的刺激を同定することに対して独特の障害がみられた。一方で全ての子どもで中立的な顔貌に対する自律的反応は社会的機能との関連が見られ、これは正常に発達した対照群や自閉症スペクトラム障害とは対照的にウィリアムズ症候群の子どもの特徴的なプロフィールに収束させられる。

(2015年3月)



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