視線移動を用いて行うウィリアムズ症候群と自閉症における心の理論の成績の差異説明に関する探索



Exploring different explanations for performance on a theory of mind task in Williams syndrome and autism using eye movements.

Van Herwegen J(1), Smith TJ(2), Dimitriou D(3).
Author information:
(1)Department of Psychology, Kingston University, United Kingdom.
(2)Department of Psychological Sciences, Birkbeck, University of London, United Kingdom.
(3)Lifespan Learning and Sleep Laboratory, UCL, Institute of Education, United Kingdom. Electronic address: d.dimitriou@ioe.ac.uk.
Res Dev Disabil. 2015 Aug 7;45-46:202-209. doi: 10.1016/j.ridd.2015.07.024. [Epub ahead of print]

本研究は自閉症スペクトラム障害やウィリアムズ症候群の若者及び正常に発達した子どもが言語依存度の低い心の理論課題に取り組んでいる間の視線移動行動を調査した。心の理論の成績は両臨床グループで障害されていたが、ウィリアムズ症候群の被験者だけがビデオ開始時点の視線移動行動に小さな差異がみられた。さらに、心の理論課題をクリアした正常に発達した子どもだけが初期の隠蔽地点を長い間見つめていたが、臨床グループにはこのような対比は見られない。この結果は自閉症スペクトラム障害やウィリアムズ症候群でみられる視線移動行動は、言語、基礎環境、人種などの主だった特徴を除くと際立って非典型的ではないことを示しており、視線移動行動の差異では心の理論の成績を説明できない。

(2015年8月)



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