ウィリアムズ症候群の学齢期の子どもの感覚運動と視覚認知機能
Sensorimotor and visual perceptual functioning in school-aged children with Williams syndrome.
Wuang YP(1), Tsai HY(1).
Author information:
(1)Department of Occupational Therapy, Kaohsiung Medical University, Kaohsiung, Taiwan.
J Intellect Disabil Res. 2016 Nov 30. doi: 10.1111/jir.12346. [Epub ahead of print]
背景:本研究の目的はウィリアムズ症候群の学齢期の子ども(6歳〜12歳)の感覚運動プロフィールと視覚認知能力を記述することである。ウィリアムズ症候群の被験者における感覚運動と視覚認知の影響も同様に、研究および証拠に基づいた実践(research and Evidence Based Practice)の沿った形で調査した。
手法:年齢が6歳〜12歳のウィリアムズ症候群の子ども38人に対して、運動能力尺度(運動熟練度のBruininks‐Oseretskyテストの構成概念妥当性-第2版)、感覚処理(Sensory Profile)、視覚認知能力(視覚認知スキル検査-第3版)、活動参加(Vineland適応行動尺度,学校機能評価)を評価した。
結果:ウィリアムズ症候群の子どもは感覚運動と視覚認知に関するすべての測定値で有意に成績が低く、子どもの71%は18種ある計測値のうちの6種類以上(1/3以上)で障害と認められる範囲の値であった。粗動運度に比べて微細運動機能がより劣っていた。感覚処理機能の中では感覚調整(Sensory modulation)が最も障害を受けている。視覚認知の障害の程度は中程度である。ウィリアムズ症候群において、全ての感覚運動計測値と視覚認知機能は、認知機能(IQ:知能指数)と相関があり、活動参加測定値と関連がある。
結論:我々が発見した事実はダウン症候群(DS)の子どもの身体機能(感覚運動機能や視覚組織化)プロフィールを特徴付けるものであり、活動参加との関連性を明らかにした。身体機能の改善に焦点を当てた介入、特に年齢相応の活動への参加を増やすことにつながる機能スキルを身に着けることが必要である。
(2016年12月)
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