初期視覚プロセスの異常は超社会性と表情の信頼性評価の異常性に関連している:ウィリアムズ症候群における事象関連電位の研究



Abnormalities in early visual processes are linked to hypersociability and atypical evaluation of facial trustworthiness: An ERP study with Williams syndrome.

Shore DM(1), Ng R(2), Bellugi U(3), Mills DL(4).
Author information:
(1)Department of Experimental Psychology, University of Oxford, Tinbergen Building, 9 South Parks Road, Oxford, OX1 3UD, UK. danielle.shore@psy.ox.ac.uk.
(2)Institute of Child Development, University of Minnesota, Twin Cities, 51 East River Road, Minneapolis, MN, 55455, USA.
(3)Laboratory for Cognitive Neuroscience, Salk Institute for Biological Studies, 10010 North Torrey Road, La Jolla, CA, 92037, USA.
(4)School of Psychology, Bangor University, Brigantia Building, Penrallt Road, Bangor, Gwynedd, LL57 2AS, UK.
Cogn Affect Behav Neurosci. 2017 Jul 6. doi: 10.3758/s13415-017-0528-6. [Epub ahead of print]

信頼性に関する正確な評価は適切かつ適応的な社会的行動の基盤である。最初に、ヒトは表情だけから信頼性を評価する。次にこれらの評価が決定的に接近するあるいは回避する決断に情報を与える。ウィリアムズ症候群の患者は社会的な、特に見知らぬ人に対す接近欲求が高められている。本研究では、定型発達した成人(対照群)とウィリアムズ症候群の成人に対して、表情の信頼性に関する側頭部の動力学を探究する。我々は信頼性評価を行っている最中の神経活動の違いが、対照群に比べて高まっているように見えるウィリアムズ症候群における接近欲求を説明できるかどうかを探索する。予め信頼できるかできないかを点数化してある表情を、被験者が評価する際の事象関連電位を記録した。対照群の被験者は信頼できない表情に対する感受性を最初の65-90ms以内に上昇させる、これはP1開始(the P1 onset (oP1))の負の上昇によって指標づけられる。信頼できない表情に対するoP1の振幅から信頼できる表情に対する振幅を引いた値は、低い方の接近性評点と関連する。それと比較して、ウィリアムズ症候群の被験者は信頼できる表情に対するN170の振幅が増大する。信頼できる顔とできない顔に対するN170の差は対照群被験者における低い接近性、およびウィリアムズ症候群被験者の高い接近性と関連する。この発見はウィリアムズ症候群における超社会性は、信r耐性評価を行う際の初期視覚脳活動のタイミングと組織化の異常によって引き起こされていることを示唆している。さらに一般すると、低レベルの知覚プロセスの障害が者はk的認知に対して連鎖的に影響を及ぼしているという仮説を本研究は支持している。

(2017年7月)



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