ウィリアムズ症候群の子どもにおける誤信念特質:答えは感情の中にある
False belief attribution in children with Williams syndrome: the answer is in the emotion.
Campos R(1), Mart?nez-Castilla P(2), Sotillo M(1).
Author information:
(1)Basic Psychology, Universidad Aut?noma de Madrid, Madrid, Spain.
(2)Developmental and Educational Psychology, Universidad Nacional de Educaci?n a Distancia, Madrid, Spain.
J Intellect Disabil Res. 2017 Aug 15. doi: 10.1111/jir.12404. [Epub ahead of print]
背景:
ウィリアムズ症候群患者は誤信念を基にすることに困難を示す一方で、感情を基にすることには上手である。本研究は、明示的な信念の代わりに、誤信念に関係する感情を訊ねられた時に、心の理論課題の成績が向上するかどうかを調べる。
手法:
個々に精神年齢(50-112か月)を一致させたウィリアムズ症候群の子ども30人と、正常に発達した子供90人に対して、誤信念課題について6種類の明示的(例:信念に関する質問)な実行と、6種類の非明示的(例:感情に関する質問)な実行を行わせた。
結果:
心の理論に関する応答能は認知能力の発達と相関していた。ウィリアムズ症候群の子どもの感情に関する質問についての成績は正常に発達した子どもに匹敵する。
結論:
感情に関する質問に対して正しい答えをしていることは、誤信念を暗黙的に理解していることを示している。この症候群のグループは表象の変換(Representational redescription )プロセスが心の理論領域において障害を受けている可能性がある。この発見は、ウィリアムズ症候群患者における心の理論に関する応答能の発達を最適化するための援助方法をデザインするために有用な関連情報である。
(2017年9月)
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