ウィリアムズ症候群における機能的基礎読み能力



Functional basic reading skills in Williams syndrome.

Brawn G(1), Kohnen S(1)(2), Tassabehji M(3), Porter M(1)(2).
Author information:
(1)a Psychology Department , Macquarie University , Sydney , Australia.
(2)b Centre for Atypical Neurodevelopment , Macquarie University , Sydney , Australia.
(3)c Medical Genetics , Univeristy of Manchester , Manchester , England.
Dev Neuropsychol. 2018 Mar 30:1-24. doi: 10.1080/87565641.2018.1455838. [Epub ahead of print]

本研究はウィリアムズ症候群の患者が基礎読み能力の機能的レベルに達しているかどうかを調査することである。さらに、ウィリアムズ症候群患者における読み能力に関連する広範な認知能力も調べた。ウィリアムズ症候群の患者30人が研究に参加(平均暦年齢は20歳、平均精神年齢は7歳7か月)した。調査結果は我々の仮説、すなわち、第一に読み能力はウィリアムズ症候群の中で不均一であること、第二に少なくともウィリアムズ症候群患者の内の何人かは機能的基礎読み能力レベルに達していること、第三に平均的にはウィリアムズ症候群患者は規則的な単語や不規則な単語を読む場合と比べて、非単語を読むことにより困難さを覚えることである。さらに、より高度な読み能力は、適応能力、特に書き言葉や表現的コミュニケーション能力や地域社会でも生活能力における成果が増大することと関連していることが分かった。これは、ウィリアムズ症候群において読み能力を向上させることの潜在的な恩恵の可能性に光を当てている。知能指数(IQ)は一般的には全般的読み能力と関連があるが、読みのサブタイプを決定するかどうかは分かっていない。正常に発達した人においてはいくつかの認知機能が読み能力成績や読みのサブタイプと関連していることが知られている。読み方を教える際の適切な指示に関する意味についても議論する。

(2018年4月)



目次に戻る