ウィリアムズ症候群:認知機能、社会的機能、心理的機能に対する我々の理解における最近の進歩
Williams syndrome: recent advances in our understanding of cognitive, social and psychological functioning.
Royston R(1), Waite J(2), Howlin P(3).
Author information:
(1)Cerebra Centre for Neurodevelopmental Disorders, University of Birmingham.
(2)School of Health and Life Sciences, Aston University, Birmingham.
(3)Institute of Psychiatry, Psychology and Neuroscience, King's College London, London, UK.
Curr Opin Psychiatry. 2018 Dec 14. doi: 10.1097/YCO.0000000000000477. [Epub ahead of print]
レビューの目的:
Current Opinion誌(2001)に最後のレビューを投稿して以来、この疾患を特徴づけている認知機能、社会的機能、心理的機能の障害に関する知識には多くの進歩がみられる。本レビューはこの分野における最新の研究に焦点をあてる。
最新の発見:
ウィリアムズ症候群は認知や言語や社会性やその他の機能に幅広い障害を合併している。若いときには、これらの障害は比較的軽度に見えることもある。例えば、多くの子どもは高度に社会的であり口数も多い。しかし、年齢とともにこれらの障害の影響はより明白になる。このように、不適切な社会的行動が、社会的排除されるリスクや虐待されやすさを顕著に高める可能性がある。彼らは表面的には話し上手にみえるため、障害の真の程度に関する理解や特別な援助の必要性を見誤ることになり、適切な教育やその他の援助につながらない。精神衛生上の、特に不安症に関連する問題は、青年期以降に増加する課題になることが多い。
まとめ:
ウィリアムズ症候群に合併する中心的な障害は、時間とともに数多くの発達分野に対して連鎖的な影響を及ぼす。しかし、専門家のサポートは希少であり、治療介入の試みはほとんど存在しない。認知機能、社会的機能、感情問題に関連する要素を特定し、障害を最小化し治療する、より効果的な方法を開発するためには、長期的な研究が必要である。
(2018年12月)
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