神経発達障害を有する子どもの教育ニーズに対する専門家の観点
Views of professionals about the educational needs of children with neurodevelopmental disorders.
Van Herwegen J(1), Ashworth M(2), Palikara O(3).
Author information:
(1)Department of Psychology and Human Development, UCL Institute of Education, United Kingdom. Electronic address: j.vanherwegen@ucl.ac.uk.
(2)Department of Psychology and Human Development, UCL Institute of Education, United Kingdom.
(3)School of Education, University of Roehampton, United Kingdom.
Res Dev Disabil. 2019 Jun 24;91:103422. doi: 10.1016/j.ridd.2019.05.001. [Epub ahead of print]
背景:
学校において特殊教育を必要とする子どもたちを支援する際には専門家が重要な役割を担う。しかし、神経発達障害と対峙している専門家の観点についてはほとんど知られていない。
目的:
本研究は、ウィリアムズ症候群、ダウン症候群、自閉症スペクトラム障害の子どもに関わる専門家(教師、教育補助員、教育心理学師、言語療法士・言語聴覚士、理学療法士・作業療法士を含む)の観点を調査することであり、専門家たちが障害についてどのように知らされているか、そしてこれらの子どもたちが受けることを必要としている援助のタイプに関する観点を調べる。
手法と手順:
自閉症スペクトラム障害が77人、ダウン症候群が26人、ウィリアムズ症候群が36人の子どもを担当する専門家にオンラインの質問票に答えてもらった。
成果と結果:
3種類の全グループに属している専門家は、これらの子ども達が困難を示す関連分野を強調しているが、一方で彼らは特定の疾患の子ども達が経験する可能性がある表現型とは言い難い複数の困難については認識していない。さらに、専門家が認定した困難と、必要とされている専門家の援助との間には関係の切断が存在する
結論と意義:
専門家は特定の神経発達障害に関して多くの知識を有しているが、根拠に基づくトレーニングをさらに行うことで、神経発達障害を有する子ども達に対して学級において効果的な支援を提供できるようになるだけでなく、専門家の能力をよりよく向上させるとともにこれらの子ども達の援助に対応できるという専門家の自信を増すことができる。
(2019年7月)
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