ウィリアムズ症候群やダウン症候群における数直線推計の理解



Understanding Number Line Estimation in Williams Syndrome and Down Syndrome.
Simms V(1), Karmiloff-Smith A, Ranzato E(2), Van Herwegen J(3).
Author information:
(1)School of Psychology, Ulster University, Coleraine, UK. v.simms@ulster.ac.uk.
(2)Department of Psychology, Kingston University London, London, UK.
(3)Department of Psychology and Human Development, UCL Institute of Education, London, UK.
J Autism Dev Disord. 2019 Nov 8. doi: 10.1007/s10803-019-04268-7. [Epub ahead of print]

先行研究によれば、ウィリアムズ症候群やダウン症候群においては心の数直線(mental number line)に依存する課題の実行は難しいことが示唆されている。しかし、これらの集団における数直線推計を直接検査した事例はほとんどない。本研究はウィリアムズ症候群28人、ダウン症候群25人、定型発達をした被験者25人に対して、非言語知性、数に対する親和性、視空間機能、数直線推計を評価した。グループ間で比較したところ、数直線推計には差がみられなかった。しかし、ウィリアムズ症候群グループは視空間機能に障害がある一方で、ダウン症候群グループは数に対する親和性に問題があった。数直線推計と視空間機能/数に対する親和性の間に存在する相関の差異がグループ間で観察された。このデータを神経発達障害における機能の評価という文脈で議論する。

(2019年11月)



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