脆弱X症候群やウィリアムズ症候群の子どもに対する親を介した協同療育:診断横断的介入のランダム化比較試験の予備研究−予備データ
Cooperative Parent-Mediated Therapy in Children with Fragile X Syndrome and Williams Beuren Syndrome: A Pilot RCT Study of a Transdiagnostic Intervention-Preliminary Data.
Alfieri P(1), Scibelli F(1), Casula L(1), Piga S(2), Napoli E(1), Valeri G(1), Vicari S(1)(3).
Author information:
(1)Child and Adolescent Psychiatry Unit, Department of Neuroscience, Bambino Ges? Children's Hospital, IRCCS, 00165 Rome, Italy.
(2)Clinical Epidemiology, Bambino Ges? Children's Hospital, IRCCS, 00165 Rome, Italy.
(3)Department of Life Sciences and Public Health, Catholic University, 00168 Rome, Italy.
Brain Sci. 2021 Dec 23;12(1):8. doi: 10.3390/brainsci12010008.
脆弱X症候群やウィリアムズ症候群の子どもはいくつかの社会的コミュニケーション欠陥を共通的に有している。どちらの集団でも、最も標準的な評価ツールで判断すると30%から35%程度の患者が自閉症スペクトラム障害の判断基準に合致する。それにもかかわらず、これらの遺伝子疾患の患者における社会的コミュニケーション欠陥に対する療育の実現可能性や有効性を探索した研究はほとんどない。本研究は、12人という少規模の被験者に対して診断横断的観点から社会的コミュニケーション欠陥に対する親を介した協同療育の効果を検証することを目的としたランダム化比較試験の予備研究の予備データを提示する。我々が得た予備データによれば、実験対象グループではあるひとつの社会的コミュニケーション技能(応答性)と臨床的な全体印象で有意な改善が見られた。一方、対照群は社会化の適応測定値と単語産出において有意な改善が見られた。さらにこれらの結果の意義について議論する。
(2022年1月)
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