異なる型の遺伝子欠失を有する2名のウィリアムズ症候群患者における注意と視空間能力に対する神経心理学的な治療介入



Neuropsychological intervention in attention and visuospatial skills in two patients with Williams syndrome with different types of genetic deletion.

Dom?nguez-Garc?a CM(1), Serrano-Ju?rez CA(2), Rodr?guez-Camacho M(2), Moreno-Villag?mez J(2), Araujo Sol?s MA(3), Prieto-Corona B(2).
Author information:
(1)Facultad de Estudios Superiores Iztacala, UNAM, Los Reyes Iztacala, Tlalnepantla, Mexico.
(2)Laboratorio de Neurometr?a, Grupo de Neurociencias, Facultad de Estudios Superiores Iztacala, UNAM, Los Reyes Iztacala, Tlalnepantla, M?xico.
(3)Servicio de Gen?tica UMAE Hospital de Pediatr?a "Dr. Silvestre Frenk Freund", CMN "Siglo XXI", IMSS, Tlalnepantla, M?xico.
Appl Neuropsychol Child. 2022 Apr 27:1-10. doi: 10.1080/21622965.2022.2063723. Online ahead of print.

ウィリアムズ症候群は神経発達疾患であり、第7染色体のq11.23領域の微小欠失を原因として、身体面、認知面、行動的面で特徴的なプロフィールを呈する。ウィリアムズ症候群の神経心理学的プロフィールには、知的障害、超社交性、そして特に注意と視空間能力において障害がある。本研究の目的は、異なる型の遺伝子欠失(1.5Mbと1.8Mb)を有する2名のウィリアムズ症候群患者(7歳と13歳)における注意と視空間能力に対する神経心理学的な治療介入プログラムの効果を評価することである。認知、行動、適応能力を様々な神経心理学検査と尺度で評価した。その後、神経心理学的な治療介入プログラムを適用し、その効果を評価した。両患者とも当初は注意と視空間能力において顕著な障害がみられた。プログラム適用後には注意と視空間能力において改善がみられた。それに加えて、両患者は適応行動(社会性やセルフケア)においても顕著な臨床的進歩と変化がみられた。これらの知見は今回の治療介入プログラムが、欠失の大きさにかかわらずウィリアムズ症候群患者の注意プロセス、視空間能力、適応行動のある側面を改善できることを示唆している。治験例が少ないので結果を一般化するには限界があるが、ウィリアムズ症候群患者に対応している専門家が利用できる援助資源になりうると信じる。

(2022年5月)



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