聴覚情動処理、音楽性と音嫌悪症的反応の発生



Auditory affective processing, musicality, and the development of misophonic reactions.

Mednicoff SD(1), Barashy S(1), Gonzales D(1), Benning SD(1), Snyder JS(1), Hannon EE(1).
Author information:
(1)Department of Psychology, University of Nevada Las Vegas, Las Vegas, NV, United States.
Front Neurosci. 2022 Sep 23;16:924806. doi: 10.3389/fnins.2022.924806. eCollection 2022.

音嫌悪症は症状と負の感情経験の両面で特徴付けられる。音嫌悪症は咀嚼、飲水、嚥下、呼吸など特定の音を聞いた時の反応としての過敏や嫌悪を感じると記述されている。最も初期の音嫌悪症的事象は子ども時代に経験することが多いと書かれているが、これらの経験の個人差につながる発生経路についてはほとんど知られていない。本論文は子ども時代の音嫌悪症的反応の証拠に関する議論をレビューし、音楽のような正と負の両方の音に対する感受性が初期に亢進することが、音嫌悪症や音嫌悪症的反応に対する脆弱性につながる可能性を探索する。音嫌悪症が発生した場合、その他の聴覚的症状(例:聴覚過敏症、音恐怖症、耳鳴症)とどのように識別するか、発達疾患(例:自閉スペクトラム症、ウィリアムズ症候群)とどのように関連するかをレビューする。最後に、音楽性が亢進した子どもが音嫌悪症的反応を経験したり、音嫌悪症を発生させたりする傾向が高いかどうかを探索する。

(2022年10月)



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