ウィリアムズ症候群の認知プロフィール
The Williams Syndrome Cognitive Profile.
Mervis CB, Robinson BF, Bertrand J, Morris CA, Klein-Tasman BP, Armstrong SC
University of Louisville
Brain Cogn 2000 Dec;44(3):604-628
ウィリアムズ症候群は稀少神経発達障害であり、染色体7q11.23の位置におけるおよそ
1.5Mbの大きさの半接合欠失が原因となる。本論文では、ウィリアムズ症候群の認知プロフ
ィール(Williams Syndrome Cognitive Profile (WSCP))と名づけた、特性能力尺度
(Differential Abilities Scales (Elliot, 1990a))のサブテストにおける絶対成績および
相対成績を用いて導き出したこの症候群の認知特性値を概説する。検定の結果、WSCPは有
意な検知能力を示した。ウィリアムズ症候群の被験者84人中74人がWSCPに適合したが、
対照群においてWSCPの全基準にあてはまたのは4人だけであった。また、ウィリアムズ症
候群の被験者においては、歴年齢や全般的な認知能力レベルが異なってもWSCPには大きな
差が見られなかった。WSCPの応用分野としては、精神教育学的評価(psychoeducational
evaluation)や、遺伝子に起因する症候群における遺伝子型/表現型関連の研究のような経
験的調査(empirical research)が考えられる。
(2001年1月)
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