神経発達障害におけるメラトニン:重要な文献レビュー



Melatonin in Neurodevelopmental Disorders: A Critical Literature Review.

Feybesse C(1), Chokron S(2), Tordjman S(1)(2)(3).
Author information:
(1)Pole Hospitalo-Universitaire de Psychiatrie de l'Enfant et de l'Adolescent (PHUPEA), Centre Hospitalier Guillaume Regnier, 154 rue de Chatillon, 35000 Rennes, France.
(2)Integrative Neuroscience and Cognition Center (INCC), CNRS UMR 8002, Universite Paris Cite, 45 rue des Saints-Peres, 75006 Paris, France.
(3)Faculte de Medecine, Universite de Rennes, 2 Avenue du Professeur Leon Bernard, 35000 Rennes, France.
Antioxidants (Basel). 2023 Nov 20;12(11):2017. doi: 10.3390/antiox12112017.

本論文はメラトニンと神経発達障害との関係のレビューを記述する。最初に、典型的及び非典型的な神経発達におけるメラトニンの果たす役割をよりよく理解するために、メラトニンの抗酸化剤としての特性とその生理学的効果を考察する。次に、乳児期に発症する神経発達障害、すなわち自閉スペクトラム症や自閉症に合併する神経発生疾患(これには、スミス・マゲニス症候群、アンジェルマン症候群、レット症候群、結節性硬化症、ウィリアムズ症候群などを含む)、及び成人期に発症する双極性障害や統合失調症などの神経発達障害について、メラトニン生成の障害や概日リズム、特に睡眠覚醒リズムに関して考察する。本論文は、これら相異なる精神疾患で共通的にみられる重複した徴候の問題に言及し、これらの神経発達障害におけるメラトニン生成の異常や病態生理学的あるいは行動表現型における概日リズムの変異の及ぼす影響について議論する。

(2023年12月)



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