Williams症候群の動作性知能と相貌認知能力について



砂原 真理子1), 五十嵐 一枝1), 武藤 順子1)、大澤 真木子1), 松岡 瑠美子2), 加藤 元一郎3)
東京女子医科大小児科1), 同循環器小児科2), 東京歯科大市川総合病院精神神経科3)
脳と発達(日本小児神経学会機関紙) 第31巻 総会号 S265ページ、1999年

[緒言] [方法]
  1. PIQの検討:対象はWS1-4の4例(9,13,15,34歳)とCA1-7の7例(9,27,28歳各1 例、14,15歳各2例)。TIQの平均値(標準偏差)はWS:47.2(4.9)、CA: 46.3(3.5)であ り差を認めない。PIQの下位項目につきt検定を用い比較検討した。
  2. 未知相貌認知検査:対象はWS1-3の3例と、PIQが全員WSより12以上高いCA8-10 (9,11,12歳)の3例。45枚の写真(男15人女30人、年齢19-23歳)を用いた。 15枚(男5人女10人)を刺激として、1枚ずつ3秒間提示し、残りの30枚をdistracter として、既視か未視かの即時再認課題(yes-no判断)を行った。
[結果]
  1. ・ PIQの下位項目のなかで絵画配列の評価点はWSが劣る傾向を認めた。 (WS1.50(0.56)、CA3.00(1.15)、P=0.04)。
    ・ 空間操作能力の指標と考えられる、絵画完成、積木模様、組合せの評価点を加算 平均した得点は、WSとCAの間に有意差を認めなかった。
  2. 相貌認知検査の正答数 対照(男女5人、24-32歳)は表にしたとおり、WSで成績 が良好であった。
[考案]



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