両側伝導性難聴を呈するウィリアムズ症候群における聴覚過敏症の治療



Treatment of hyperacusis in Williams syndrome with bilateral conductive hearing loss

Miani C, Passon P, Bracale AM, Barotti A, Panzolli N
Surgical Sciences Department, University of Udine School of Medicine, Italy
cmiani@dsc.uniud.it
Eur Arch Otorhinolaryngol 2001 Sep;258(7):341-4

ウィリアムズ症候群はわりと珍しい部類に属する先天性疾病であり、循環器・顎顔面 (maxillo-facial)・骨格など一連の異常を特徴とする。滲出性中耳炎(secretory otitis media)と聴覚過敏症が併発する割合は最大に見積もって95%になるなど、発生頻度が高く、 耳鼻咽喉科を対象とする症状が見られることがある。本論分では滲出性中耳炎とは無関係 な両側伝導性難聴(bilateral conductive hearing loss)のウィリアムズ症候群症例を報告 する。さらに伝導性難聴であるにもかかわらず聴覚過敏症も併せ持つ。聴覚過敏症がある ため難聴の外科治療や補綴治療が遅れた。聴覚訓練(acoustic training)による聴覚過敏症 の治療はとてもうまくいき、長期間に渡って症状は緩解している。

(2001年11月)



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