空間認知機能に顕著な障害があるにもかかわらず生体運動に対する認知機能は無傷である:ウィリアムズ症候群



Intact perception of biological motion in the face of profound spatial deficits: Williams syndrome.

Jordan H, Reiss JE, Hoffman JE, Landau B.
Department of Psychology, University of Delaware, Newark 19716, USA.
Psychol Sci 2002 Mar;13(2):162-7

ウィリアムズ症候群は稀少遺伝子疾患の一種で顕著な空間認知機能障害を伴う。ウィリアムズ症候群患者が部分的な運動信号を一人の人の形に統合するという認知能力を必要とする生体運動に対する認知機能に障害を受けているかどうかを調査した。ウィリアムズ症候群の子ども・精神年齢を一致させた正常な子ども・正常なおとなを対象とし、右か左に歩いている人の形を表したpoint-light-walker(PLW)を見せた。歩いていく方向の判断において、ウィリアムズ症候群の子どもは対照群の子どもと同等かそれ以上の成績を示した。PLWのライトの動きを模した動的なノイズでマスクした場合も同様であった。この結果から、ウィリアムズ症候群の子どもは、少なくとも生体運動のようなある種の認知機能は損なわれていないとことがわかる。この実験結果は、広く知られている遺伝子起因の障害を持つ患者の空間視能力の一部が維持されていることを示す初めての証拠である。

(訳注)
point-light-walker: (2002年4月)



目次に戻る