ウィリアムズ症候群の成人は嘘と冗談の区別がつけられるか?



Can adolescents with Williams syndrome tell the difference between lies and jokes?

Sullivan K, Winner E, Tager-Flusberg H.
Eunice Kennedy Shriver Center, University of Massachusetts Medical Center, Boston, USA. htagerf@bu.edu
Dev Neuropsychol 2003;23(1-2):85-103

ウィリアムズ症候群の成人グループに対して、文字通りの意味を持たない言語に関する判別能力を調査する課題を行い、その結果をプラダー・ウィーリ症候群及び原因不明の精神遅滞のグループと比較した。被験者は嘘もしくは皮肉な冗談のどちらかで終る物語を聞かされる。その後、その発話の言外の意味がどちらであるかを決定し、その理由を述べるように求められる。被験者のほとんど全員が皮肉な冗談を正しく判断することができなかった。現実感が無いために彼らは課題の冗談を嘘に分類した。被験者が見せた誤り方は正常に発達している幼児と似ているが、脳に障害を負った成人の反応とは著しく異なっている。この実験結果は神経発達障害が後天的脳障害とは異なっていること、異なる神経心理学的モデルを必要とすることを示している。本研究による知見によれば、ウィリアムズ症候群や他の障害を持つ成人が日常の社会状況、特に同年代の仲間内において感じている困難さを考慮にいれるべきであるという含蓄を含んでいる。

(2003年5月)



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