ヒト社会行動の認知神経科学



Cognitive neuroscience of human social behaviour.

Adolphs R.
Deparment of Neurology, University of Iowa, 200 Hawkins Drive, Iowa City, Iowa 52242, USA. ralph-adolphs@uiowa.edu
Nat Rev Neurosci 2003 Mar;4(3):165-78

我々は高度に社会的な種である。社会的資質が人間の本質であり、我々の自意識を生み、巨大な脳をもたらしたということが議論されている。あたらし分野である社会脳科学（the social brain sciences）が、社会的行動を生む神経的基礎を探索し、解りそうでわからない、あるいはさらに謎が深まる一連のデータを収集している。感情と動機の間、行動と知覚の間、相手の表現と自分の表現の間などを繋ぐ新しいリンクが発見されつつある。もっとも重要なリンクは、社会的行動の理解を学際的につなぐものであり、神経学者・社会心理学者・人類学者・動物行動学者・哲学者などの間で新しい協力関係が築かれつつある。

キーワード

社交的認知と感情・社交サインと知覚・認識から判断へ・人種、信用、魅力・他者と心の理論動機、意志決定、ジレンマ・社会情報の脳内処理・ウィリアムズ症候群から見る社交

（２００３年５月）



目次に戻る