ウィリアムズ症候群とプラダー・ウィリー症候群の人々における自己観念



Self concept in people with Williams syndrome and Prader-Willi syndrome.

Plesa-Skwerer D, Sullivan K, Joffre K, Tager-Flusberg H.
Boston University School of Medicine, 715 Albany Street, L-814, Boston,MA 02118, USA.
Res Dev Disabil. 2004 Mar-Apr;25(2):119-38.

本研究は条件を一致させたウィリアムズ症候群とプラダー・ウィリー症候群(Prader-Willi syndrome)の青年及び成人に対して、デーモンとハートの「児童及び青年における自己理解、Cambridge University Press, New York, 1988」半構造面接(semi-structured interview)を用いて自己観念を調査した。主要な発見はウィリアムズ症候群の被験者のほうが面接における反応が多様であり、より多面的に自己の性格を提示した。ウィリアムズ症候群のグループは自己観念を表現する際に、プラダー・ウィリー症候群のグループに比べて、社会的あるいは心理的な分類をより多く使用し、反応のレベルも概して高い。年齢別グループ間にも有意な相違が見られ、青年は身体的あるいは活動的な表現で自己観念を提示したのに対し、成人は社会的あるいは心理的な面の反応を見せた。2つのグループの面接では、それぞれ異なる主題が強調された。これらの主題は、各症候群にともなう表現系の違い、被験者の人生経験、症候群に対する各自の包括的な意識などを反映している。

(2004年3月)



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