ウイリアムス症候群の人の頭蓋顔面特徴に関する写真人体測定研究



Photoanthropometric study of craniofacial traits in individuals with Williams syndrome.

Hovis CL; Butler MG
Department of Pediatrics, Vanderbilt University School of Medicine, Nashville, TN 37230, USA.
Clin Genet (DENMARK) Jun 1997, 51 (6) p379-87, ISSN 0009-9163
Languages: ENGLISH
Document type: JOURNAL ARTICLE

顔の特徴を客観的に捉えるることができる写真人体測定法を使って、29人のウイリアムス 症候群の人の頭蓋顔面特徴がより正確に計測された。29人の内訳は、男性18人及び女性11 人で、年齢は0才から10才で平均4才である。 顔の特徴パラメータは、正確に撮られた 35mmスライド写真の正面および横顔で計測され、同じ条件の他の計測データと比較された。 特徴パラメータには、両頬骨径に対する眼瞼裂幅の比率等がある。16個の頭蓋顔面特徴に 関する写真人体測定指標が20個の計測値(顔の正面で3個、目の付近で2個、鼻の付近で 3個、口の付近で2個、横顔から4個、耳の付近で6個)から計算された。29人のウイリ アムス症候群の人々の測定結果によると、2つのパラメータ(顔中部の高さに対する鼻の長 さの比率、両頬骨径に対する眼瞼裂幅の比率)は、Stengel-Rutkowski等によって一般的な 子供たちから求められた年齢相当の平均指標の正常範囲に入っていない。測定データを全 体的に見ると、ウイリアムス症候群の患者には、顔中部の高さが高い・眼瞼裂幅が広い・ 鼻翼幅が広い・鼻梁の長さが短い・幅が狭く長い耳たぶが突出する・あごの高さが高い・ 耳の傾斜角が大きい・両頬骨径が小さいという特徴がある。このような頭蓋顔面パラメー タ(ウイリアムス症候群の患者に対しては、これまであまり評価されていない)は、ウイ リアムス症候群の早期発見・診断の手がかり・顔の特徴抽出研究に貢献できるであろう。

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