ウィリアムズ症候群の子供達の成長・思春期・骨成熟の長期的評価



ドイツでの調査結果です。身長などの数値は、そのまま日本人にあてはまるかどうかは不 明です。

(1999年1月)

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Longitudinal evaluation of growth, puberty, and bone maturation in children with Williams syndrome.

Partsch CJ, Dreyer G, Gosch A, Winter M, Schneppenheim R, Wessel A, Pankau R
Departments of Pediatrics and Ophthalmology, Christian-Albrechts-University,Kiel, Germany; Department of Pediatric Cardiology, University of Gottingen,Gottingen, Germany; and Children's Hospital, St. Bernward Krankenhaus,Hildesheim, Germany.
J Pediatr 1999 Jan;134(1):82-89

目的:
ウィリアムズ症候群に特有の成長曲線と成長率(growth rate)(GR)曲線を求め、骨成熟 (bone maturation)と思春期発達(pubertal development)パターンについて定義する。
方法:
1990年から1997年にわたる長期的追跡調査で、ウィリアムズ症候群の244 人の子供の成長に関するデータが収集された。成長率については、74人の女児から 295種類のデータが、89人の男児から331種類のデータがそれぞれ集められた。
結果:
ウィリアムズ症候群の子供達の成長率は、生まれてから数年間は平均を年間1〜2cm 下回る。女児のあるグループ(n=20)は9才で早期第一次性徴(an early pubertal growth spurt)が見られた(最大成長率 7.8±2.1 cm/年;初潮年齢は 10.4± 1.4 才)。 別のグループ(n=5)は、11才で第一次性徴が見られた(最大成長率 7.5±1.1 cm/ 年;初潮年齢 12.6±1.3 才)。男児では、成長率が最大(8.7 ± 2.3 cm/年)になるの は11才から12才である。骨年齢(Bone age)は両性とも幼児期には遅れており、 性徴期に著しく伸びる。最終的な身長は、女性(n=38)では152.4±5.7cm、男性(n =43)では165.2±10.9cmであった。
結論:
このウィリアムズ症候群に特有な成長率曲線によれば、両性とも早熟と性徴期間の短 縮が見られる。この急激な成長は、性徴期の骨年齢の急激な加速に直接関連している。 この長期的調査から選られたデータは、ウィリアムズ症候群の子供達の成長のダイナ ミクスと成長過程の双方を示している。


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