ウィリアムズ症候群の少女に対する生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体を用いた中枢性思春期早発症や思春期早発の治療
Treatment of central precocious puberty and early puberty with GnRH analog in girls with Williams-Beuren syndrome.
Spielmann S, Partsch CJ, Gosch A, Pankau R.
J Pediatr Endocrinol Metab. 2015 Jul 18. pii:/j/jpem.ahead-of-print/jpem-2014-0393/jpem-2014-0393.xml. doi: 10.1515/jpem-2014-0393. [Epub ahead of print]
目的:
ウィリアムズ症候群の少女の思春期早発症はかなりの頻度で発生するにもかかわらず、この症状に対する治療についてはほとんど報告されていない。中枢性思春期早発症あるいは思春期早発と診断されていて現在は成人になっているウィリアムズ症候群の女性に関して、我々が保有しているデータから初潮時点の成長や年齢を調査した。生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(gonadotropin-releasing hormone:GnRH)誘導体を用いて治療した患者のデータ(n=13)を治療していないグループ(対照群、n=11)患者のデータと比較した。
患者:
現在は成人になっている24人の女性患者の長期的な体性発達データを分析した。
結果:
最終的身長の中央値は157.2±6.5cmで対照群は151.4±5.6cmだった。遺伝的目標身長と最終身長の差異には有意差は見られない。思春期前の少女の体重はどちらのグループでも正常だが、成人になると患者の大部分は過体重/肥満である。初潮は治療中止後11カ月で開始された。
結論:
他の研究で明らかなように、生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンによるホルモン抑制は充分に耐容性を示した。
(2015年7月)
目次に戻る