ウィリアムズ症候群の子どもの内分泌症状
Endocrine Manifestations in Children with Williams-Beuren Syndrome.
Levy-Shraga Y(1)(2), Gothelf D(2)(3)(4), Pinchevski-Kadir S(2), Katz U(2)(5), Modan-Moses D(1)(2).
Author information:
(1)Paediatric Endocrinology and Diabetes Unit, The Edmond and Lilly Safra Children's Hospital Sheba Medical Center, Ramat Gan, Israel.
(2)The Sackler School of Medicine, Tel-Aviv University, Tel-Aviv, Israel.
(3)The Child Psychiatric Unit, Edmond and Lilly Safra Children's Hospital Sheba Medical Center, Ramat Gan, Israel.
(4)Sagol School of Neuroscience, Tel-Aviv, Israel.
(5)Edmond Safra International Congenital Heart Center, Edmond and Lilly Safra Children's Hospital Sheba Medical Center, Ramat Gan, Israel.
Acta Paediatr. 2017 Dec 21. doi: 10.1111/apa.14198. [Epub ahead of print]
目的:
ウィリアムズ症候群の内分泌異常には成長障害、思春期早発、高カルシウム血症、甲状腺異常が含まれる。我々の目的はこれらの異常を全国的な範囲のウィリアムズ症候群の子どものコホート集団において特徴づけることである。
方法:
イスラエル国内のウィリアムズ症候群患者のコホート集団に対する遡及的研究2010-2016の期間で行った。
結果:
ウィリアムズ症候群と診断された年齢は1.4±1.0歳であった。最後に来院した時の身長の標準偏差スコアは両親の身長の標準偏差スコアの中央値と相関(r=0.46 p=0.007)がある。しかし、被験者は両親の身長の標準偏差スコアの中央値には達することはなく、その差は1.40±0.85SD (p<0.001)である。3パーセンタイル以下の低身長は被験者14人(41%)に見られる。インスリン様増殖因子Tの標準偏差スコアの平均値は低く(-0.61±1.64)、身長の標準偏差スコアの平均値と相関がある(r=0.63 p=0.038)。被験者の内の2人は成長ホルモン欠乏症と診断され、身長が伸びる速度を改善するために成長ホルモン治療を開始した。総計8人の被験者(23.5%)が軽度の高カルシウム血症であり、5人 (14.7%)の女児が思春期早発症、5人の被験者 (14.7%)が甲状腺異常であった。
結論:
ウィリアムズ症候群患者は全年齢において成長に制限があるという特徴的な成長パターンを示し、結果的に成人の身長は正常範囲の低位になる。思春期早発症、高カルシウム血症、甲状腺異常はスクリーニングをする必要があり、必要に応じて治療すべきである。
(2017年12月)
目次に戻る