新生児−乳児消化管アレルギーにWilliams症候群を合併した新生児の1例



波呂 薫、篠原 示和、檜垣 高史、江口 真理子、石井 榮一
愛媛大学小児科
日本小児科学会雑誌 121(5), 939, 2017年5月

新生児−乳児消化管アレルギー(FPIES)とDown症候群の合併が報告され、病態として免疫異常への遺伝子変異の関与が注目されている。症例は在胎40週、2560gで出生。日齢0に人工乳で哺乳を開始後、頻回の嘔吐が出現し、日齢2に前医NICUに入院した。日齢4より大豆由来ミルクに変更し、消化器症状は軽快した。日齢9に高度加水分解乳に変更後、消化器症状の再燃を認め、日齢17より大豆由来ミルクに変更し症状は軽快した。臨床経過からミルクに対するFPIESと診断した。また、妖精様顔貌と末梢性肺動脈狭窄症の存在からWilliams症候群を疑い、FISH法にて確定診断した。FPIESとWilliams症候群の合併の報告は過去にないため、文献的に考察を加えて報告する。

(2018年2月)



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