ウィリアムズ症候群、ヌーナン症候群、22q11.2欠失症候群を呈する3歳から18歳のチェコ人患者のコホート集団における年齢別顔発達モデリング:彼らの顔の全体構造に関する横断的3次元形態分析



Modeling age-specific facial development in Williams-Beuren-, Noonan-, and 22q11.2 deletion syndromes in cohorts of Czech patients aged 3-18 years: A cross-sectional three-dimensional geometric morphometry analysis of their facial gestalt.

?aplovi?ova M(1), Moslerova V(1)(2), Dupej J(1)(3), Macek M(2), Zemkova D(2), Hoffmannova E(1), Havlovicova M(2), Veleminska J(1).
Author information:
(1)Department of Anthropology and Human Genetics, Faculty of Science, Charles University, Prague 2, Czech Republic.
(2)Department of Biology and Medical Genetics, 2nd Faculty of Medicine, Charles University and Motol University Hospital, Prague 5, Czech Republic.
(3)Department of Software and Computer Science, Faculty of Mathematics and Physics, Charles University, Prague 2, Czech Republic
Am J Med Genet A. 2018 Oct 31. doi: 10.1002/ajmg.a.40659. [Epub ahead of print]

三次元バーチャル顔モデルによって遺伝子型−表現型関連と臨床的異形形態の診断が促進される。性別に行った横断的分析により、ウィリアムズ症候群(12例)、ヌーナン症候群(14例)、22q11.2欠失症候群(20例)を呈する3歳から18歳のチェコ人患者の代表的コホート集団の顔の特徴を分析し、年齢相応の発達軌跡を有していて、年齢、性別、人種を一致させた対照群と比較した。幾何的計測を行った結果、対照群と比較して全てのケースで顔の形態に統計的に有意な差異が見られた。ウィリアムズ症候群にみられた異形症的特徴は大部分のケースで特異的で明白であった。個体発生の間に、顔の弓隆が増進することに関連する異型的特徴が、比較的安定している他の典型的な特徴に比べて明白になった。ヌーナン症候群の症例にみられる異型的特徴は大部分が子どもの頃には明白であるが、加齢とともに徐々に消失する。顔の発達は対照群と同じ進展をみせる一方、成人になってから患者の鼻と顎の成長が加速する。22q11.2欠失症候群でみられる顔の特徴は、鼻翼の低形成を除けば、この症候群の顔の表現型の標準的記述とは一致していない。これは、この症候群の臨床的実体の顔の不均一性が極端であることによる。三次元的顔の形態計測の感度が高いことで、小さな遡及的患者コホート集団だったにも関わらず統計的に有意な結果に到達した。これは、この手法の日常的な臨床的有用性を示すものである。

(2018年11月)



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