ウィリアムズ症候群とヒトの自己家畜化と言語進化



Williams Syndrome, Human Self-Domestication, and Language Evolution.

Niego A(1), Benitez-Burraco A(2).
Author information:
(1)Ph.D. Program, Faculty of Humanities, University of Huelva, Huelva, Spain.
(2)Department of Spanish, Linguistics, and Theory of Literature, Faculty of Philology, University of Seville, Seville, Spain.
Front Psychol. 2019 Mar 18;10:521. doi: 10.3389/fpsyg.2019.00521. eCollection 2019.

言語進化は我々の生物学や行動や文化における変化からもたらされた。これらの変化の源泉のひとつがヒトの自己家畜化である可能性がある。ウィリアムズ症候群は遺伝子的基盤が亢進した社会性を含む特徴的な行動や認知プロフィールに貢献していることが明確に定義されている臨床疾患である。本論文では、ウィリアムズ症候群の表現型が高度に自己家畜化されたヒトの表現型として十分に説明できる証拠を示す。これはウィリアムズ症候群の半接合が自己家畜化や神経冠機能の候補群に影響を与えたというもっともらしい結果である。特に、動物の自己家畜化や神経冠の発達や機能に関連する遺伝子が、ウィリアムズ症候群患者の血液中で有意に調節不全になっていることを示す。さらに、自己家畜化とウィリアムズ症候群の間の関連が言語進化に対する我々の現状の理解に与える重要性について議論する。

(2019年4月)



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