先天性心疾患で非循環器手術を受ける小児患者に対する麻酔:リスクを明らかに
Anesthesia in Pediatric Patients With Congenital Heart Disease Undergoing Noncardiac Surgery: Defining the Risk.
Brown ML(1), DiNardo JA(1), Nasr VG(2).
Author information:
(1)Department of Anesthesiology, Critical Care and Pain Medicine, Boston Children's Hospital, Boston, MA.
(2)Department of Anesthesiology, Critical Care and Pain Medicine, Boston Children's Hospital, Boston, MA. Electronic address: viviane.nasr@childrens.harvard.edu.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2019 Jun 15. pii: S1053-0770(19)30568-3. doi:10.1053/j.jvca.2019.06.015. [Epub ahead of print]
アメリカにおける中程度から重度の先天性心疾患の発症率は正期出生の乳児1000人に対して6人と推定されている。近年小児循環器学、外科手術、重症治療が進歩したことにより、先天性心疾患の患者の生存率が有意に改善し、大人や子供が循環器疾患を持つ有病率の上昇につながっている。先天性心疾患を有する子供で頻繁に循環器の外科手術を必用とするような子供は、循環器以外の手術を受けることがある。このような麻酔を必要とする術式に対する要求が増えるに従い、麻酔医特に小児麻酔医は彼らの治療の過程で、先天性心疾患を有していたり、その修復手術を経験していたり、その他の循環器疾患を有する患者に出会う。彼らは次の様な質問に直面する。すなわち「この患者は麻酔のリスクが高すぎないか?」。本文献調査の目的は、ハイリスク状態にある患者をよりよく理解し、患者とその家族や臨床医が直面するリスクを定量化することである。加えて、リスクが高い特定の病変(単心室、ウィリアムズ症候群、肺高血圧症、心筋症、補助人工心臓)について記載する。
(2019年8月)
目次に戻る