ウィリアムズ症候群の子どもの成長評価:システマティック・レビュー



Growth assessment in children with Williams-Beuren syndrome: a systematic review.

de Sousa Lima Strafacci A(1), Fernandes Camargo J(2), Bertapelli F(3), Guerra J?nior G(4)(3).
Author information:
(1)Department of Pediatrics, School of Medical Sciences (FCM), State University of Campinas (UNICAMP), Campinas, Sao Paulo, Brazil. amandastrafacci@hotmail.com.
(2)Prof. Dr. Jos? Aristodemo Pinotti Women's Hospital, UNICAMP, Sao Paulo, Campinas, Brazil.
(3)Laboratory of Growth and Development, Center for Investigation in Pediatrics (CIPED), FCM, UNICAMP, Sao Paulo, Campinas, Brazil.
(4)Department of Pediatrics, School of Medical Sciences (FCM), State University of Campinas (UNICAMP), Campinas, Sao Paulo, Brazil.
J Appl Genet. 2020 Mar 10. doi: 10.1007/s13353-020-00551-x. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群は稀少遺伝子病であり、7q11.23領域の孤発性の半接合欠失を原因とする。この疾患は、特異的な顔貌、心疾患、低身長、知的障害、内分泌異常などが特徴である。ウィリアムズ症候群の患者の成長パターンを評価するため、さらにこの病気の集団における栄養失調、過体重、肥満の発生頻度を調べるために、1987年から2018年までに公開された研究のシステマティック・レビューを行った。このレビューはPubMed、Cochrane、BIREMEという3種類の論文データベースを用いて、PRISMA protocolに従って実施された。ウィリアムズ症候群患者の体重・身長・頭囲・BMI(肥満度指数)を用いで成長を評価した原著論文や論文を参照している。症例報告、他の症候群から得られたデータを基にした論文、中心的テーマである成長評価の記載がない論文は対象としていない。ウィリアムズ症候群は、子宮内胎児発育遅延と出生児に低体重、低身長、低頭囲を特徴とする特異的な成長パターンを示した。全体的な発育遅延は幼児期から青年期まで継続する。BMIについては母集団と差はなく、肥満は子どもの頃には見られない。このような典型的特徴を有する成長パターンを決定するメカニズムは未だ明らかになっていない。しかし、この患者の思春期の典型的な発育や、7q11.23領域の欠失に起因する固有病変や二次的病変が関連する主要な要素であると思われる。

【結論】 訳者注:PRISMA protocol
Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses (システマティック・レビューおよびメタアナリシスのための優先的報告項目)声明に従った手順と定義

(2020年3月)



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