ウィリアムズ症候群患者の家族における生活の質の評価
Evaluating quality of life in families with Williams Syndrome patients.
Moraleda Sepulveda E(1), Lopez Resa P(2).
Author information:
(1)Health Sciences Faculty, Castilla-La Mancha University (Spain), Avda Real Fabrica de la Seda s/n. 45600 Talavera de la Reina, Toledo, Spain. esther.moraleda@uclm.es.
(2)Health Sciences Faculty, Castilla-La Mancha University (Spain), Avda Real Fabrica de la Seda s/n. 45600 Talavera de la Reina, Toledo, Spain.
Health Qual Life Outcomes. 2021 Apr 14;19(1):121. doi: 10.1186/s12955-021-01704-0.
背景:ウィリアムズ症候群は様々な知的障害を特徴とする発達障害の一種である。ウィリアムズ症候群の患者はその一生を通じて様々な医学臨床や教育の専門家による介入を必要としている。しかし、この障害が彼らの周囲に与える影響、特に家族に対するものはほとんど解っていない。本研究の目的はウィリアムズ症候群患者の家族によって語られた生活の質を評価することである。
手法:サンプルはスペイン・ウィリアムズ症候群協会に属する33家族で構成され、子ども生活尺度(Kidslife Scale)を用いて評価した。彼らの子どもや青年の年齢は4歳から20歳である。生活の質に関する以下の8種類の主要ドメインを評価した。すなわち感情的幸福、身体的幸福、物資的幸福、人格的発達、対人関係、社会的参画、自己決定、権利である。
結果:得られたデータによれば、知的障害の有無や程度が被験者の生活の質に対して均質的に影響を及ぼしているわけではないことを示しているが、多くの変数が被験者の生活の質に対して大なり小なりの変化を与えている。生活の質を構成する分野間で有意な差は見られなかったが、自己決定の下位分野である依存レベルには有意な差(p < .05)が見られた。
結論:これらの結果は、家族や彼らの環境に対する社会的あるいは感情的影響を分析することの必要性を示唆している。
(2021年4月)
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