ウィリアムズ症候群患者における鼓膜の縮退：対照研究



Tympanic Membrane Retractions in patients with Williams Syndrome: A Controlled Study.

Oliveira MW(1), Lavinsky J(2)(3), Valerio MM(4), Felix TM(5), Lavinsky L(1).
Author information:
(1)Department of Otolaryngology, Universidade Federal do Rio Grande do Sul, Porto Alegre, RS, Brazil.
(2)Department of Morphological Sciences, Universidade Federal do Rio Grande do Sul, Porto Alegre, RS, Brazil.
(3)Santa Casa de Misericordia de Porto Alegre, Porto Alegre, RS, Brazil.
(4)School of Medicine, Universidade Federal do Rio Grande do Sul, Porto Alegre, RS, Brazil.
(5)Department of Genetics, Universidade Federal do Rio Grande do Sul, Porto Alegre, RS, Brazil.
Int Arch Otorhinolaryngol. 2021 Jul;25(3):e443-e445. doi: 10.1055/s-0040-1715151. Epub 2020 Oct 15.

はじめに：

鼓膜縮退と慢性中耳炎に対するエラスチンの役割はよく解っていない。ウィリアムズ症候群は、エラスチン遺伝子の突然変異に関連する病態を有しているが、鼓膜の縮退を発生させる可能性がある。

目的：

ウィリアムズ症候群と対照群における鼓膜縮退の有病率を比較する。

手法：

ウィリアムズ症候群の患者(n=43耳)と対照群(n=130耳)を対象に、デジタル耳鏡検査を行い、経験豊かな耳鼻科医による二重盲検法で鼓膜縮退の程度を分類した。

結果：

評価者間の一致度合は鼓膜緊張部の縮退が71.1%、鼓膜弛緩部の縮退が65%(p<0.001)だった。鼓膜緊張部と鼓膜弛緩部の縮退は、それぞれ-2.8と-2.6の残差補正(p=0.01とp=0.022))を行った後で、対照群に比べてウィリアムズ症候群に存在している。

結論：

鼓膜の縮退は対照群と比較してウィリアムズ症候群に非常によく見られるということではない。

（２０２１年８月）



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