ウィリアムズ症候群における初期発達
Early development in Williams syndrome
Tsai SW, Wu SK, Liou YM, Shu SG.
Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Taichung Veteran's General Hospital, Taichung, and Department of Physical Therapy, Hung Kuang University, Taichung County, Taiwan.
Pediatr Int. 2008 Apr;50(2):221-4.
背景:
本研究の目的は、リハビリテーションプログラムによる早期介入につなげるために、ウィリアムズ症候群における運動能力をよりよく理解することである。
方法:
小児科から紹介された11人のウィリアムズ症候群患者の評価を行った。年齢が42ヵ月以下の7人の患者はベイリーUテスト(Bayley II Test)を用いて精神発達インデックス(mental development index(MDI))を測定し、42ヵ月を越える4人の患者はブルイニンクス−オゼルツキーテスト(簡易版)(Bruininks-Oseretsky Test(short form))を用いて運動プロフィールを評価した。素得点を測定し、比較するために標準得点に変換した。
結果:
平均年齢に対して6.1から5.7ヵ月の精神的及び精神運動的に有意な発達遅延が発見された(P > 0.0047 and 0.0053)。幼いウィリアムズ症候群患者は同年齢の対照者と比べて、運動能力が明らかに遅滞している(<10 パーミル)。この結果は、ウィリアムズ症候群の児童だけではなく幼児においも運動能力に重度の遅れがあることを示している。
結論:
ウィリアムズ症候群児の病気を治療することに加えて、臨床医は運動発達を促すための包括的計画を策定することが重要である。その際は上肢の器用さを獲得することが最終目的である。
(2008年4月)
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