ウィリアムズ症候群の子どもにおける他者の注意によって変わる非典型的な言語コミュニケーションパターン



Atypical verbal communication pattern according to others' attention in children with Williams syndrome.

Asada K, Tomiwa K, Okada M, Itakura S.
Department of Psychology, Graduate School of Letters, Kyoto University, Yoshida-honmachi, Sakyo, Kyoto 606-8501, Japan..
Res Dev Disabil. 2009 Nov 18. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群の子どもは日常的コミュニケーションにおける問題に直面し、実用的言語能力に障害があると報告されている。この仮説を検証するために、ウィリアムズ症候群の子どもは自分がやっていることを共有するための他者の注意のあるなしによって言語コミュニケーション方法を変えるかどうかを調べた。ウィリアムズ症候群の子どもと正常に成育した子どもに対し、課題を行うように求め、その課題を終えるまでに実験者がそばにいるケースといないケースの2水準で実験を行った。その結果、正常に成育した子どもは実験者がそばにいる場合より、いない場合のほうがよく言語化するが、ウィリアムズ症候群の子どもは実験者がそばにいない場合より、いる場合のほうがよく言語化することがわかった。この結果はウィリアムズ症候群の子どもは注意を共有するコミュニケーションに障害がある可能性を示唆しており、日常生活能力の一部に問題がある可能性がある。

(2009年11月)



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