ウィリアムズ症候群における語用論的言語評価:語用論的言語検査−2と子供用コミュニケーションチェックリスト−2の比較
Pragmatic Language Assessment in Williams Syndrome: A comparison of the Test of Pragmatic Language-2 and the Children's Communication Checklist-2.
Hoffmann A, Martens MA, Fox R, Rabidoux P, Andridge R.
The Ohio State University.
Am J Speech Lang Pathol. 2012 Nov 26. [Epub ahead of print]
目的:
ウィリアムズ症候群患者は社会的相互関係を強く求めるが、対等関係を構築して維持することは難しいことで知られている。原因のひとつに語用論的言語の障害がある。本研究はウィリアムズ症候群の患者における語用論的言語を、語用論的言語検査−2(the Test of Pragmatic Language-Second Edition (TOPL-2))と子供用コミュニケーションチェックリスト−2(the Children's Communication Checklist-Second Edition (CCC-2))を利用して比較評価することである。
手法:
ウィリアムズ症候群と診断された青年と子供21人はTOPL-2を受け、彼らの両親がCCC-2を記入した。結果:TOPL-2によれば年長(年齢8-16歳)の14人中の8人と年少(年齢6-8歳)の6人全員に語用論的言語の障害があった。それと比較して、CCC-2は年長14人中の6人と年少6人中の2人に障害があることを示している。さらに年長グループは年少グループに比べてCCC-2の複合得点が高い。
結果:
TOPL-2はCCC-2に比べて語用論的言語の障害を有する人数が有意に多いことを示している。TOPL-2は年少児よる年長児の語用論的言語の評価に有用である可能性がある。この結果は、言語評価に関して重要な予備的な臨床的意味を有していて、ウィリアムズ症候群患者の評価に有益である可能性がある。
(2012年12月)
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