ウィリアムズ症候群における初期のコミュニケーション発達:縦断的症例研究



Early Communicative Development in Williams Syndrome: A Longitudinal Case Study.

Diez-Itza E(1), Llona F(1), Mart?nez V(1).
Author information:
(1)LOGIN Research Group, University of Oviedo, 33003 Oviedo, Spain.
Children (Basel). 2023 Dec 8;10(12):1900. doi: 10.3390/children10121900.

ウィリアムズ症候群患者は特異的で異形な神経心理学的プロフィールを有しており、その中でも言語は彼らの精神年齢から想定されるより優れているが、開始時期は遅くなる。初期言語の前兆(共同注意、参照的あるいは手段的行動、指さし、言語タグ)に関してウィリアムズ症候群の20か月より若い乳幼児を対象にした縦断的研究はこれまでに1件しかない。本研究の目的はウィリアムズ症候群の赤ん坊(8から18か月)におけるこれらの前兆を評価することである。体系的な観察を行う7回のセッション(6回は赤ん坊の自宅で、1回は初期子供支援センターで)を実施した。Battelle Developmental Inventoryを用いて2つの時点(12か月と18か月)で子どもの発達を評価した。その結果は異形の発達を示しており、彼は暦年齢から想定される発達に比べて5-6か月遅れている。物に対する注意が顔に対する嗜好性を上回っているが、これは増加する傾向がある。指さしは観察期間の終わりまで発現することはなく、つまり初語が出現する時期より後になる。ウィリアムズ症候群患者の初期の言語プロフィールを理解することの意義と同時に、年少の子どものケアという観点での特異的な介入戦略の意義を検討する。

(2023年12月)



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