ウィリアムズ症候群患者の労働体験:バンビーノ・ジェズこども病院におけるパイロットプロジェクト



The work experience of a patient affected by Williams Syndrome: a pilot project at the Bambino Gesu Children's Hospital.

De Lorenzo F(1), Macchiaiolo M(2), Carlevaris CM(2), Bartuli A(2).
Author information:
(1)Bambino Gesu Children's Hospital, Rome, Italy. francesca.delorenzo@opbg.net.
(2)Bambino Gesu Children's Hospital, Rome, Italy.
Orphanet J Rare Dis. 2017 May 31;12(1):107. doi: 10.1186/s13023-017-0657-6.

ローマにあるバンビーノ・ジェズこども病院において、ウィリアムズ症候群患者が支援者の援助の下に行う労働体験を通じてエンパワーメントを向上させる新たな取組が計画された。ウィリアムズ症候群は身体的特徴、先天的異常、知的障害、特異的な発達プロフィールなどが組み合わさっていることが特徴である。本原稿はウィリアムズ症候群患者の事例を記述している。ウィリアムズ症候群成人患者の生活の質を改善することを目的とした治療介入について記載された科学論文の数は非常に少ない。そのため、本論文は何人かのウィリアムズ症候群患者やその家族、また彼らをサポートする専門家にとって非常に有益であろう。この論文では、騒動環境におけるウィリアムズ症候群患者が、彼らの有する個別能力の山谷を考慮に入れながら誘導し前進させることを目的とした治療介入の事例を記述した。我々が得た結果によれば、ウィリアムズ症候群患者の尊厳と自尊心を守るために、自分自身でやれることと精神感情のバランスをできる限りとることを基調とした一連のプロジェクトや発議を促進することの必要性を強調しておきたい。

【訳者注】
エンパワーメント:
社会的弱者や被差別者が、自分自身の置かれている差別構造や抑圧されている要因に気づき、その状況を変革していく方法や自信、自己決定力を回復・強化できるように援助すること。

(2017年6月)



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