ウイリアムス症候群の患者の体組成・代謝・エネルギー摂取量

ウイリアムス症候群の患者の体組成・代謝・エネルギー摂取量

Body composition, energy expenditure, and energy intake in patients with Williams syndrome.

Kaplan AS, Stallings VA, Zemel BS, Green KA, Kaplan P
Children's Hospital of Philadelphia, Department of Pediatrics,
University of Pennsylvania School of Medicine, USA.
J Pediatr 1998 Feb;132(2):223-227

目的：

ウイリアムス症候群の青年や成人の体組成・基礎代謝(REE)・エネルギー摂取量を測定し、同等で健康な対照群と比較する。方法：

体組成は、フィラデルフィアこども病院のウイリアムス・クリニックに来ている６人のウイリアムス症候群の患者と、年齢・身長・思春期の時期が一致する６人の健康な対照者に対して、体の全電気抵抗測定と身体計測が行われた。基礎代謝は開放型間接熱量計で測定された。カロリー摂取量は３日間の食事記録で評価された。結果：

ウイリアムス症候群の被験者は、対照群と同じような身体計測値であるにもかかわらず、体脂肪率はかなり低い（17.1% +/-5.2% vs. 25.0% +/-6.7%)。カロリー摂取量（一日あたりのキロカロリーで測定）は両群同じである。基礎代謝量は、年齢・性別・体組成で調整した結果、統計的にみてウイリアムス症候群のグループの方が155 kcal/日高い。さらに、ウイリアムス症候群のグループは、年齢・性別・体重で調整して世界保健機関（ＷＨＯ）の計算式で予測した基礎代謝量よりかなり高い値を示す。結論：

ウイリアムス症候群の青年や成人は、カロリー摂取量が対照群と同じであるにもかかわらず体脂肪率は低い。基礎代謝量が高いことが、ウイリアムス症候群の人々の痩せ型の体形と体脂肪の蓄積を低減させていることに貢献している可能性がある。（１９９８年４月）

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