第40回日本芸術療法学会印象記
岡本順子
日本芸術療法学会 学会誌 Vol.39. No.1 75ページ 2008
前略
根津知佳子氏(三重大学)は、「Williams Syndromeの表現行為と感性」で、Williams Syndromeの表現行為について感性という側面から着目し、論じた。氏は、Williams Syndromeに共通の特性を認識する必要性を感じたため、あえて事例は示さず記録の分析を提示したとのことであった。個の事例を紹介してそれがあたかも共通の特徴であるかのようにすり替えてしまう研究が少なからずあるなか、氏の姿勢は研究者としても実践家としても足下がしっかりしており好感がもてるのであった。芸術療法が他領域と共通認識をもち理解されるには、氏のような研究が必要であると思ったのは筆者だけではあるまい。
後略
(2009年11月)
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