特別支援教育提供に関する両親の視点:ウィリアムズ症候群、ダウン症候群、自閉症スペクトラム障害間の症候群間比較
Parental views on special educational needs provision: Cross-syndrome comparisons in Williams Syndrome, Down Syndrome, and Autism Spectrum Disorders.
Van Herwegen J(1), Ashworth M(2), Palikara O(3).
Author information:
(1)Department of Psychology, Kingston University London, United Kingdom. Electronic address: J.vanherwegen@kingston.ac.uk.
(2)Department of Psychology, Kingston University London, United Kingdom.
(3)School of Education, University of Roehampton, United Kingdom.
Res Dev Disabil. 2018 Jul 5;80:102-111. doi: 10.1016/j.ridd.2018.06.014. [Epub ahead of print]
背景:本研究はウィリアムズ症候群、ダウン症候群、自閉症スペクトラム障害の子どもに対する教育提供に関する子どもの親たちの考え方を調べることである。
目的:症候群間比較を行うことで、神経発達障害をもつ自分の子どもに教育を提供際に経験する特定のあるいは一般的な問題を単作することである。
手法と手順:年齢は4歳から18歳11か月で、ウィリアムズ症候群が99人、ダウン症候群が88人、自閉症スペクトラム障害が82人の子どもの親に対する調査を完了した。
成果と結果:ウィリアムズ症候群や自閉症スペクトラム障害に比べてダウン症候群の子どもは普通学級での教育や一対一の援助を受けやすい。両親の感じる満足感は自閉症スペクトラム障害の子どもの親が最も低い一方で、すべての親が「特別な教育的ニーズと障害」を有する子どもをどのように援助すべきかという専門家の知識に関心があると述べている。専門家の援助を手に入れることに関してグループ間に差異があるが、作業療法や精神的健康へのアクセスは全般的にできていない。
結論と意義:これまでの研究とは対照的に、教育提供や教育環境に関する満足度は症候群に特異的である。この結果は神経発達障害を有する子どもが持つ訓練に関するニーズや、特異的なニーズへの気づきを増やすことに焦点をあてている。さらに、我々の発見は、「特別な教育的ニーズと障害」を有する子どもが受ける援助の種類に関して両親と学校間で行なうコミュニケーションを改善することが必要であることを示唆している。
(2018年7月)
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