ウィリアムズ症候群の子どもの音楽能力と音楽表現の解釈:音程・リズム・メロディーイメージ・フレージングと音楽効果



Music skills and the expressive interpretation of music in children with williams-beuren syndrome: pitch, rhythm, melodic imagery, phrasing, and musical affect.

Hopyan T, Dennis M, Weksberg R, Cytrynbaum C.
Department of Psychology
Neuropsychol Dev Cogn Sect C Child Neuropsychol 2001 Mar;7(1):42-53

本論文は多系統神経発達病であるウィリアムズ症候群の子どもや青年14人と同齢の対照群 14人に関して音楽の研究を行った。5種類の音楽要素に関するテストを行った。主要な音 楽領域である音程識別とリズム識別に関する2種類のテストが含まれている。音楽の表現 力・メロディーイメージ・フレージングに関するテストも2種類行った。音楽表現の解釈・ 曲の断片に対する感情共鳴の認知能力に関するテストを1種類行った。各音楽テストの得 点はグループ間(ウィリアムズ症候群あるいは対照群)及び認知年齢の出力(音楽テスト の得点の高低)としてロジスティック回帰(logistic regressions)法を用いて分析した。 同年齢で比較した場合、ウィリアムズ症候群の子どもは音楽表現については同じレベルで あるが、音程やリズムの識別能力、音楽で表現された感情に意味的解釈を付ける能力は低 い。音楽能力は認知年齢による変化は見られない。ウィリアムズ症候群の人の音楽的能力 について、表現や演奏や時には即興曲の作曲で見せるような強みは、音程やリズム識別の 形式的分析能力にはそれほど見られない。

(2002年2月)



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