様々な発達プロフィールを持つ子どものいる家庭における音楽環境に関する調査
Survey of the Home Music Environment of Children with Various Developmental Profiles.
Steinberg S(1), Shivers CM(2), Liu T(3), Cirelli LK(4), Lense MD(3).
Author information:
(1)Department of Psychology and Human Development, Vanderbilt University, 230 Appleton Place, Nashville, Tennessee 37203, USA.
(2)Department of Human Development and Family Science, Virginia Polytechnic Institute and State University, 295 West Campus Drive, Blacksburg, Virginia 24061, USA.
(3)Department of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, Vanderbilt University Medical Center, 1215 21 Avenue South, Nashville, Tennessee 37232, USA.
(4)Department of Psychology, University of Toronto Scarborough, 1265 Military Trail, Toronto, Ontario, M1C 1A4, Canada.
J Appl Dev Psychol. 2021 Jul-Aug;75:101296. doi: 10.1016/j.appdev.2021.101296. Epub 2021 Jul 6.
小さな子どもがいる家族は、その子が発達障害であるかどうかにかかわらず、音楽性豊かな家庭環境を作っている。遊び歌を歌うなど親と子が音楽に関与していると、子どもにも親にも双方の相互関係にもポジティブな成果が得られる。しかし、家庭の音楽環境が診断グループ毎に異なっているかどうか、親と子の音楽に対する関与の仕方で親と子の情動的愛着が様々な診断を受けた子どもによって変わるかどうかはほとんど解っていない。本研究はオンラインの質問表を使って、定型発達、非定型発達の両方の小さな子どもがいる340家族の家庭における音楽環境を調査した。診断を受けているすべての家族において様々な音楽活動が共通的に行われていた。診断グループ毎では音楽活動への関与内容が異なっていて、これは様々な発達障害の表現型が異なることに関連している可能性がある。親と子の音楽に対する関与は親と子の情動的愛着と関連があり、適切な変数を用いて補正しても関連が見える。家庭において親子で療育を受けることを通じて音楽に関与することを勧めることは親子の関係をサポートするための有用な方法になる可能性がある。
キーワード:ダウン症候群、ウィリアムズ症候群、自閉症、音楽、親子の愛着。
(2021年11月)
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